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CASE STUDIES
健康的な生活の基本となる朝食の摂取を習慣化し、病気予防につなげることを目標に、本研究は始まりました。
朝食をとる行動を妨げる要因を探ると共に、人々にとっての利益や自発的な動機付けを促すためにどうすれば良いかという視点から施策を立案し、イベントで多様な方法を用いて働きかけました。
朝昼晩のうち、朝食の欠食が栄養素の偏りのリスクを高める要因となること、朝食欠食率と健康に関係があると報告されていること、脳や体を働かせるには朝食が欠かせないことから、「朝食」に焦点をあてました。
20~39歳の朝食欠食率が最も高く、バランスのとれた朝食を週に3回までしかとれていない人は約40%とされています。そこで、欠食率が高い20~39歳のうち、一人暮らしで、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1日2回以上とっている日が週0~3回の人を対象としました。
対象者から4つの影響因子を引き出し、価値(行動障壁や競合を越えるもの)をつくります。
1競合(妨げになる行動)
2障壁(行動できない理由)
3ベネフィット(プラスになること)
4動機づけ(後押ししてくれるコト)
朝食習慣の行動意図を醸成するため、朝食を通じてワクワク感や魅力を感じてもらうイベントを立案。学生たちは世界各国の「映える」朝食写真を数多く集めて一堂に展示し、朝食習慣を自分ゴトとして捉えられる参加型体験イベントを開催しました。また、朝食の重要性や豆知識、食べることによるメリット、食べないことによる支障などを理解してもらい、朝食に関する知識を高める展示も実施。参加者の97%が朝食の重要性を理解しました。
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誰にでも筒単にできて栄養効果の高いレシピを14種提案。
医療エコ活クイズも掲載。
質問に答えていくとその人のライフスタイルに合ったレシピを提案。「予定に組みこんでいない」という障壁を低減するため、前日の18時に翌日朝のメニューを決める。
世界の朝食展では、朝食への関心を高めることができましたが、「めんどうくさい」という障壁にアプローチをすることができませんでした。コンビニにある食材で実際に調理することで、「短時間でも調理可能」と認識し、「自分でも朝食をつくれる!」と感じていただくことに重きをおきました。
調理前に朝食と医療とのつながりや
栄養素に関する情報提供
レンチンクッキング
耐熱ボール1つと電子レンジでヘルシーな朝食を実際に調理します。
「時間がない」といった障壁の解消、調理の楽しさを実感して自己効力感を持ってもらうことを意図しました。
メニューは「オートミール炒飯」と「野菜と豆腐のキッシュ」。
家庭でも栄養素のある朝食を継続して調理していただけるよう、「朝食パスポート」を配布。
栄養バランスガイド、レシピの提示、習慣化シート(ふあらからの挑戦状)で行動を促し、健康な体づくりの後サポートをしました。